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診療報酬とは
「診療報酬」とは各医療機関共通の料金表と思って頂ければ良いです。
診療報酬の世界では料金を「点」という単位で表し、
1点単価10円で表示します。
上記では730円と記載しておりますが、ほとんどの方は社会保険や
国民保険等に加入しているはずですので、ここの個人負担が3割となり、
実際の支払いは220円(四捨五入)となるわけです。
そして残りの7割を病院側がそれぞれの保険者(社保・国保)に請求します。
これが診療報酬の基本的な流れです。
今回なぜこの診療報酬をスポットを当てたかというと、診療報酬は
2年に一回改定があり、今回がその改定の年に当たるわけですが、
診療報酬の世界もICT(モノとインターネット)の波が押し寄せており、
今回の改定でもIT技術を用いた診療報酬の新設や改定が行われています。
どれぐらい変わるのか期待していたのですが、調べてみた結果
たいしたことありませんでした(笑)
情報通信機器を用いたカンファレンス等の推進
2020年4月改定では、情報通信機器を用いたカンファレンス等の推進~
と記載がありますが、情報通信機器とはipadやAndroidの事です。
すごく回りくどい言い方ですね(笑)
で、カンファレンス等の推進についての部分ですが、前回の改定でも
タブレット等の使用はオッケーだったのですが、すごく分かりずらい表現
でした。(一応参考までに載せておきます。長いので読まなくてオッケーです。)
【感染防止対策加算1】 [施設基準] (8) (7)に規定するカンファレンスは、(2)のアからエ及び2の(3)のアからエの構成員それぞれ1名以上が直接対面し、実施することが原則であるが、やむを得ない事情により参加できない場合は、以下のアからウを満たすときに限り、リアルタイムでの画像を介したコミュニケーション(以下この項において「ビデオ通話」という。)が可能な機器を用いて参加することができる。 ア ビデオ通話によりカンファレンスを行う場合は、主として当該カンファレンスに おいて取り上げる内容に関わる感染制御チームの構成員は、対面で参加している こと。 イ (2)に掲げるチームと2の(3)に掲げる感染制御チームは、4回中1回以上一堂に会 し直接対面するカンファレンスを行っていること。なお、感染制御チームを構成 する各職種は、それぞれ1名以上当該カンファレンスに参加していればよいこ と。 ウ 感染制御チームを構成する各職種が4回中2回以上直接対面するカンファレンス に参加していること。
ほんと長いので読まなくていいです(笑)
1つの算定要件に遊戯王カード並みのややこしいルールがあるんです。
赤文字で記載してある「やむを得ない事情により参加できない場合は」
という部分が今回無くなり、基本的にオンラインでカンファレンスをしてもいいけど、
月に1回以上または2回は直接対面でカンファレンスしましょうね。というようになるようです。
「休日に家でもカンファレンスに出れる」ってことは社畜ってことですよね(笑)
情報通信機器を用いた診療に係る要件の見直し
2年前に、「オンライン診療料」という名称でタブレット等を使用し、
オンラインで診療をした場合も再診料算定オッケーというものが出来ました。
ですがこのオンライン診療料、最初に受診して6月経過後に初めて算定可能となり、
さらに、3ヶ月連続では算定不可の為、実際には3月に1回は病院で対面受診
しなければならないというまったく「オンラインじゃない」診療点数でした。
今回その要件が見直されるのでは?と思い調べてみましたが・・・。
「最初に受診して3月経過後に初めて算定可能となり~」に変わっただけでした。
全然ICT化進める気ないじゃんって思ってしまいました。
この他にも「外来栄養食事指導料」ってのがあるんですが
こちらもオンラインで行ったら〇点(まだ決まってない)が追加されるようです。
これらは2月5日現在の(案)ですので、これからまた変わるかもです。
終わりに
診療報酬の世界って昔からほぼ変わらずこんな感じなんですよね。
診療報酬点数表の算定要件の部分を閲覧するとめっちゃ細かくルールが記載してあるのですが
ルールを細かくしないとその「穴」を潜って不正に請求する輩がいるってのもあり、
こういったICTの推進が上手く進んでいないのかもしれません。
電子カルテのデザインやUIに関してもほんと時代遅れもいいとこです。
個人的にGoogleやAppleが作ったら(絶対ないでしょうが)
めっちゃいいものを作ってくれるんじゃないでしょうか。
これだけ色々遅れてるってことは逆に伸びしろはめっちゃあるってことで
個人的には期待はしています。
診療報酬に関しては、興味が無い方も多いと思いますが、また随時記事を
追加していきたいと思います。