
全量検査をした韓国
韓国では数日前まで感染の疑いがあった場合、希望者全員を検査する
いわゆる「全量検査」を実施しておりました。
ニュース等の報道でみたときに最初は私も「韓国は行動が早い」
「日本も見習うべきでは?」と思っておりましたが、
その考えは間違いだったようです。
医療崩壊を起こした韓国
韓国は3月に入り市中感染状態に陥りました。
そして、ドライブスルー検査と言われていた車の中でも検査を
行える状態にしたことで、新型コロナに罹患した「軽症患者」が病院に殺到し、
病床を奪う結果となってしまい、病院がパンク状態に陥りました。
結局韓国は、「日本式」の検査体制に戻すことにしたようです。
日本でのコロナウイルスの検査費用
日本では3月6日から新型コロナウイルスの検査が保険適用になりました。
点数は検体を輸送する場合は、1800点(18,000円)
それ以外の場合は1350点(13,500円)となっております。
この検査については公的な扶助が入る為、私たちに個人負担はありません。
全ての病院でPCR検査が可能?
ここで勘違いしてはいけないのが、「全ての病院で検査が出来る訳ではない」
ということです。
厚生省は次のように謳っています。
感染症指定医療機関、それ以外の医療機関で感染症法第19条又は第20条に基づき入院患者が入院している医療機関、帰国者・接触者外来及び帰国者・接触者外来と同様の機能を有する医療機関として都道府県等が認めた医療機関(以下「感染症指定医療機関等」という。)と都道府県、保健所設置市又は特別区(以下「都道府県等」という。)において、感染症法第15条に基づく調査(SARS-CoV-2(新型コロナウイルス)核酸検出にかかる診療報酬の算定要件に該当する場合に限る。)に関する委託契約を締結する。なお、契約が3月6日より後となった場合であっても、3月6日以降行った診療分から適用する。
となっております。
ですので、近所の診療所で「ちょっとコロナっぽいからPCR検査してもらお!」
とか思わないで下さい(思わないでしょうが(笑))
また、検体のチェック自体は病院でするわけではなく、
検査機関に委託(外注)する形になるようです。
市によっては、民間の検査機関がPCR検査を出来ない場合がある為、
県の検査機関に委託するしかない状況にあるようです。
私の住んでいる所でも、市内に該当する検査機関が無い為、
県に委託することになるようです。
結局日本式の検査方針は正しかったのか
私は、冒頭でも書いたように、はじめは「対応が遅い」(たしかに渡航制限は遅い)
「なんで保健所に委託するんだ」と思っておりました。
ですが、韓国の現状を調べた結果、結果論にはなりますが
日本は初動で保健所に委託したので、病院に人が殺到することもなく
「医療崩壊」にならなかったのではと思いました。
もちろん保健所によっては検査拒否をした所もあったようですので
対応を誉められたものではありませんけどね。
また、ネット上には批判的な意見も多いのが現状です。
- 検査制限をすると軽症患者が見過ごされる
- 無症状患者が市中感染を拡大させる
- 一部の軽症患者が重症化➡死亡
確かにその通りだと思いました。
ですが、私個人の意見として言わせていただくと、
もし初めから病院での受診を開始していた場合、間違いなく医療機関の
病床はパンクしていたと思います。
現在の第1種感染症指定医療機関と第2種感染症指定医療機関のリストです。
第二種感染症指定医療機関の指定状況(平成31年4月1日現在)
新型コロナウイルスは第1種に該当しますが、第1種感染症指定医療機関の
病床数は、全国で103床しかありません。
もちろん政府側は特例措置として、感染症指定医療機関の
該当病床数の増加及び、感染症指定医療機関以外の病院も
特例で入院オッケーとしていますが
一般病院が新型コロナウイルスの患者を受け入れるのは
かなり厳しいと思います。
施設の設備もさることながら、入口や導線もしっかりと考えないと
いけないからです。
まあほとんどの一般医療機関はコロナウイルスの患者は
受け入れないと思います。
病床数が余りまくって病院が潰れそうって所は受入れそうですが(笑)
今回は韓国と日本の検査制限の違いについて記事にさせていただきました。
今現在で言えば検査制限をしたので、医療崩壊は起きなかったのではと
考えていますが、今後日本がパンデミック状態になった場合は、韓国の
ように指定医療機関に対して、患者がなだれ込む可能性も0ではないと
個人的に考えます。